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黒き艦娘、闇艦娘との闘いの火蓋が切って落とされる!
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「プペプペプペプペプペッ! 全身こんがりと、真っ黒く焼けたろう? 表も裏も、焼きむらなく、きっちりと焼いてやったわ! そして、あとはここだ!」

 真・悪魔将軍プペはキン肉マンルージュの首に目線を移す。

「ここを焼けば、地獄の九所封じの完成だ」

 ミーノは動揺を隠しきれない様子で、身を乗り出した。

「じ、地獄の九所封じ?! ですぅ!? キン肉スグル大王様と対決したゴールドマン版悪魔将軍が使った、悪魔の奥義! 超人が持つ9か所の急所を、9つの技で封じてしまう驚異の連続技なのですぅ!」

 しかしミーノは腕組みをしながら、考え込む。

「でも……おかしいのですぅ。キン肉マンルージュ様は試合が始まってから、まだ8つも技を受けていないのですぅ」

 真・悪魔将軍プペはミーノを馬鹿にするように、悪意のある笑い方で言葉を返す。

「デヴィルズエンブレイスとデヴィルズエンブレイス・リバースにて、こやつの全身を焼いたであろう? それで8つの急所を封じたのよ! デヴィルディスペアがあれば、いちいち9つの技を出さなくとも、一気に急所を封じてしまうことが可能なのだ」

 ミーノは開口したまま、言葉を失った。

「でわ余が直々に、貴様を地獄へと招待してやろう。余のとっておきの技でな」

 真・悪魔将軍プペは力を失ったキン肉マンルージュを、片手で真上へと投げ上げた。

「プペェッ!」

 真・悪魔将軍プペ自身もキン肉マンルージュを追うように、真上へと飛び上がる。
 そして、上空でふたりの身体が重なる。同じタイミングで、ふたりは下降を始めた。
 真・悪魔将軍プペは片膝を折り、スネをキン肉マンルージュの喉元に食い込ませる。

「あああっとお! こ、これは! 悪魔将軍のフェイバリッドホールド! 地獄の断頭台の体勢だあ!」

「キン肉マンが戦ったゴールドマン版悪魔将軍が使っていた、文字通りの必殺技ですよ! キン肉マンはこの技を喰らったせいで、一生消えない傷を、体と心に刻まれたしまったのですよ! ああ……ッ! うら若き純情乙女なルージュちゃんが、この悪魔の技を喰らってしまうのでしょうか?! 傷ひとつない潔白な少女の身体を、悪魔の毒牙が痛々しく切り裂いてしまうのでしょうか! あああ……それはひどい! ひどすぎます! まさに悪魔の所業!」

 アナウンサーと中野さんが興奮している中、ミーノは違和感にさいなまれていた。

「……違う……これは……ち、違うのですぅ! これは地獄の断頭台ではないのですぅ!」

 叫び上げるミーノを見て、真・悪魔将軍プペは愉快そうに笑い上げた。

「プペプペプペプペプペッ! さすがはミーノ! その通りよ! これは地獄の断頭台ではない! 破滅への道案内よ!」

 真・悪魔将軍プペは地獄の断頭台の体勢のまま、キン肉マンルージュの両脚を片脇に抱え込んだ。そしてもう片方の脇で、キン肉マンルージュの両腕を抱え込む。更に抱え込んだ両脚と両腕を引っ張り上げ、キン肉マンルージュの喉元に食い込んでいるスネを、ぐいぐいと深くめり込ませる。

「喰らえい! 破滅の断頭台!」

 真・悪魔将軍プペが声を上げると、力が失せているキン肉マンルージュが苦しそうにうめき声を上げた。

「ぐうぁぅ……ぐぐぐうううぅぅぅ……」

 そしてキン肉マンルージュの喉元はぶすぶすと音を立てて、デヴィルディスペアに焼かれていく。

「プペプペプペプペプペッ! さあ逝くがよい! 地獄という死後の世界を存分に味わいつくせい!」

“ずどがじゃががぁぁぁあああん!”

 ふたりはリングに落下し、激突する。そしてリングは破滅の断頭台の衝撃で、ぐにゃりとたわんでしまう。キャンバスはまるで大穴が開いたように、べこりとへこんでしまう。
 真・悪魔将軍プペがのそりと立ち上がると、その足元には、リングにめり込み両脚だけが見えているキン肉マンルージュがいた。

「プペプペプペプペプペッ! 随分と無様で、はしたない格好をしておるな。しようがない小娘よ」

 真・悪魔将軍プペはキン肉マンルージュの足首を掴み、片手でキン肉マンルージュを引っこ抜いた。

“きゃあああぁぁぁあああッ!”

“うわわわあああぁぁぁあああッ!”

 観客の誰もが、悲痛な悲鳴を上げた。
 キン肉マンルージュの全身はどす黒く染まり、びくんびくんと痙攣している。口角にはだらりと、舌がだらしなく飛び出している。
 そして目からは完全に光が失われていた。
 真・悪魔将軍プペは、ふんッと鼻をならすと、おもむろにキン肉マンルージュを放り投げた。

「これで地獄の九所封じは完成よ」

“ばぁん”

 キン肉マンルージュの身体は一度バウンドし、そしてリング中央にうつ伏せになって倒れ込んだ。その姿はまるで、こうべを垂れて、許しを請うているようであった。

「プペプペプペプペプペッ! 無様なものだな、小娘よ。せいぜい地獄に行っても、そうやって鬼どもに、こうべを垂れるがよいぞ」

 キン肉マンルージュは全く反論しない。それどころか、ぴくりとも動かない。
 そんなキン肉マンルージュを見つめながら、ミーノは涙をこぼして叫び上げた。

「うわああぁぁああん! だめですぅ! 立ってくださいですぅ! わああぁぁああぁぁん! だめなのですぅ! 死んじゃダメなのですぅ! うあああああん! お願いですぅ! 動いてくださいですぅ! 立たなくてもいいですから、ほんの少しでもいいですから……動いてですぅ! うわああぁぁああぁぁああん! キン肉マンルージュ様ぁ! ルージュ様あああぁぁぁあああッ!」

 泣き声混じりの悲痛な叫びが、会場中に響き渡る。そして会場中の誰もが、キン肉マンルージュは絶命していることに気がつく。

“うそ……ルージュちゃん……死んじゃった?”

“そ、そんな……死んだって? ルージュちゃんが? ……マジかよ……”

“いやぁ……ルージュちゃん……いやだよぉ……”

 観客達は呟くように、驚きと悲しみの声を漏らす。

「プペプペプペプペプペッ! 小娘の魂は無事、超人墓場という名の地獄に辿りついておるわ!」

 真・悪魔将軍プペは倒れているキン肉マンルージュに向かって、唾を吐きかける。

「ル、ルージュ様ぁ!」

 唾はキン肉マンルージュの頭に当たり、カツンという音を立てて跳ね返った。そしてキャンバス上には、ギラついたダイヤモンドの唾が転がっている。
 ミーノは真・悪魔将軍プペを睨みつけ、怒りをあらわにする。

「小娘よ、何を怒る必要がある。そこに横たわるは、ただの肉塊。魂の抜けた死肉よ。キン肉マンルージュであったのは過去の話。今は朽ちゆくだけの抜け殻よ」

 悪意のある言葉を吐いて、真・悪魔将軍プペはキン肉マンルージュを見下ろしながら、笑いに笑い上げた。

「プペプペプペプペプペッ! プーペプペプペップペプペペ! プーペペペプペプペプペプペプペッ!!」


(つづく)

目次はコチラ

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